RecoReno 築38年戸建再生記

京都の小さな築38年戸建をフルリノベーションした記録

The Record of Renovation

理想の土地を求めて その4

前回からの続き。物件が決まるまでの思い出話です。

f:id:leedoppo:20161126143618j:plain

 

土地が見つかった!?

9月中旬頃、不動産屋のSさんから物件お知らせメールが届きました。

 

「以前ご紹介した売土地が建築条件無しで売り出されました!」

 

目ぼしい物件が無い状況でも普段からこまめに連絡をくれていたSさんでしたが、今回こそは有益な情報っぽいです。実は以前中古マンションの内覧ついでに、とある建築条件付き土地をチラッと紹介してもらったのですが、建てるならI社と決めていた私達にとっては建築条件土地は鼻っから射程外だったのです。なかなか買い手がつかずに条件が外れたようです。

なお建築条件付き土地とは、「ここの土地買うなら私達のとこで家を建ててくださいねー」という約束付きの土地の事です。建物分で利益を出す商売ですね。建築条件外しという荒業もありますが、一般的には坪単価10万円ほどUPするそうです。

 

さて、この土地の情報はこちら。

  • 約30坪(90坪土地の3区画販売)
  • 南道路
  • 川沿い
  • 建築条件無しで2000万円弱
  • 今住んでるところから近い!

 

いいですね。特に近所ってところが一番いい。実際2年半ほど住んでるので住環境については間違いなく安心ですしね。どんなにお買い得な物件でも住みづらかったら意味ないですが、少なくともそこは保障されてるわけです。さらに南側道路で北側は川なので、南北に抜けて陽当たり風通しも抜群。その後、昼夜何度か現地へ足を運んでみて(近いからね)、ここで生活していくイメージがモリモリ沸いてきました。

I社のRさんに連絡し、この土地でどうかと相談してみることに。そしたら色々と問題が見えてきたのです。

 

水害リスクと地盤問題

京都には琵琶湖疎水なる生活用水路が走っています。観光地として有名な南禅寺水路閣なんかも疎水の一部です。

www.okeihan.net

そして疎水本流から枝分かれするように細かい分水が広がっており、今回の土地はそんな水路に面した場所でした。川沿い、風流ですよね。虫が多いとか言われますがそんな事はあまり気にしていません。

問題は、数年前の記録的な大雨でこの水路が溢れたという事です。足首くらいの浸水だったらしく、現在は川沿いに擁壁が組まれてガードされている様子。大雨も数十年に一度レベルだったそうですが、リスクはリスクです。

またI社としては浸水そのものよりも地盤を気にしていて、新たに擁壁が設けられた際に土地を掘り起こしているはずなので、まだ土が緩い状態だろうと言う事でした。間違いなく、ソイルセメントなり小口径鋼管杭なりの地盤改良が必須になります。あくまでI社の基準では、ですが。

 

接面道路幅が狭い

土地の南側を通る道路幅が2.85mと狭く、今回の土地はそんな細道のどんつきにあたる場所にありました。駐車がちょっと大変かな?くらいにしか思っていませんでしたが、そもそも建材運搬トラックが入れないのが問題なのだそうです。I社の場合、少なくとも4m以上の道幅が必要なのだとか。正確に言えば小トラックへの積み替えや手運びなどで対応できない事もないらしいですが、当然費用がかさみます。

なぜそんな大きなトラックが必要なのか?

I社では大量生産・効率化により自社工場である程度組み立てたパーツを、プラモデルみたいに現地で組み立てる手法をとっています。職人さんのスキルに左右されず一定クオリティの施工が可能になるという合理的なワークフローです。I社に限らず大手ハウスメーカーはどこでもやっている事で、要はプレハブ住宅なんです。

という事は現場に持ち込むパーツは必然的に大きくなり、トラックも巨大化するわけですね。

 

 

以上の理由から、やっと見つけた川沿いの土地は諦める事になってしまいました。正直予算的にギリギリアウト気味なのに、地盤改良、運搬費用の追加で一体いくらになることやら分かりませんし、この土地は現実的でないとの結論に至りました。

 

違う可能性を考えてみる

私達の希望エリア、つまり今住んでいるエリアはいわゆる下町ゆえに、一方通行の入り組んだ細い道だらけです。もちろん広さに余裕のある場所もありますが、広さに比例して駅や商業施設から離れていく上に、何といっても値段が跳ね上がります。マンションギャラリーの営業さんが言っていましたが、住環境と利便性は反比例するんですね。

 

ここで私達の家に求める優先度を振り返ってみます。(参考記事)

  1. 駅から近い(徒歩10分以内)
  2. 陽当たり
  3. 周囲にお店がある
  4. 京都駅から物理的に近い

家のスペック」はこの次点くらいかな…そうなのです。性能に惚れ込んでI社の新築にこだわってはいましたが、実は優先度はそんなに高くなかった事に気づきました。もちろん寒すぎるとか欠陥住宅は困りますけど。

 

もしかしたら、I社で建てなくても良いのかも?
さらに言えば新築の必要すら無いのかも…?

 

そんな風に思い始めた矢先、Tさんから連絡が入りました。

「イベントやるんで、うちのカフェに遊びに来ませんか?」

 

次回へ続きます。そろそろクライマックスです。